真鯛が泳ぐ不思議な世界へ!「鯛の浦遊覧船」(千葉県鴨川市小湊)


こんばんは、「てつきち」です。今日は先日行ってきた房総半島の旅の中から一つ。

外房線の電車を「安房小湊」駅で下車し、左方向へ歩く事約15分。「♪ゆったり たっぷり のんび~り」というCMソングでお馴染みのホテル三日月脇を通って、目的地へと向かいます。

その名も「日蓮交差点」という交差点で、トンネルに入らないで右折。段々と潮の香りが強くなってきます。

着きましたのは「鯛の浦」。その名前の通り、多くの鯛(マダイ)が生息している場所です。ここから遊覧船で、約25分程度のクルーズになります。

因みに、こんな感じの船です。定員は46名。後部のデッキには立席で9名乗れるそうです。また後部デッキに乗船する場合は、安全上ライフジャケット(救命胴衣)の着用が必須となります。出発が近くなるにつれて、20名ぐらいの団体さんがドヤドヤと乗ってきました。鯛の姿を間近で見たかった私「てつきち」は、デッキで乗船することにしました。

今日の船の船長さんです。安全運航、どうぞよろしくお願いいたします!

桟橋を後にした船は、真鯛たちの棲む「鯛の浦」へと向かって進んでいきます。桟橋から凡そ、5分ぐらい進んだころでしょうか。

「只今から、左手の方で餌を撒きます。左手のお客様は、窓を開けてご覧ください。尚、安全のため、右手のお客様はしばらくお待ちください。」と案内が流れました。確かに鯛に夢中になったお客様が左へ集中すると、バランスが崩れて危ないですよね。小さな船ならではのアナウンスでした。

そして、船の先頭部で係のおじさんが撒き餌を海に向かって撒きました。すると水面がバシャバシャと音を立てて、大小の鯛たちが集まってきました!思わず歓声が上がります。水槽でも生簀でもなく、ここは天然の海。こんなに多く見られることはなかなかない、と船頭さんは話していました。日によっては、全然見られない日もあるとか。

水面を悠遊と泳ぐ鯛です。水族館でもないのに、こんな間近で泳ぐ鯛を見たのは初めてでした。今度は右側でも撒き餌が撒かれ、大小の鯛が集まってきました。

それでは、なぜこの「鯛の浦」には、こんなに多くの鯛がいるのでしょうか?その由来を紐解くには、今から約800年前の鎌倉時代に歴史を遡ってみましょう。

1222年(貞応元年)2月16日、日蓮上人はこの地でお生まれになりました。その際、この地の海面近くに多くの真鯛が群れを成して現れ、まるでご誕生を祝うかのように飛び跳ねました。また、従来は回遊性の深海魚である鯛が、太平洋の荒波に面した水深わずか10~20m前後のこの場所に安住している事は、生物学的に見ても実例がなく、神秘とされてきました。

また1264年(文永元年)、日蓮上人が父祖供養のため海に向かって祈り、南無妙法蓮華経のお題目を書くと波の上にその文字が現れ、お題目は集まった鯛が食べたと言われています。

そのため、この「鯛の浦」の鯛は、日蓮上人の化身・分身であると伝えられ、殺生禁断、捕獲禁止となっており、1967年(昭和42年)12月には、史蹟名勝特別天然記念物にも指定されています。

「鯛の浦」を出た遊覧船は、少し沖に向かって走ります。外房の海は波が荒いせいか、船が上下に揺れました。この画像に見えている鳥居は「大弁天」で、毎年正月にはこの地の漁師さんはこの大弁天にお参りしてから漁に出るのが習わしと言われています。

海から見た「鯛の浦祓山遊歩道」です。鯛の浦海岸と祓山を結ぶ海沿いの遊歩道で、1973年(昭和48年)に天皇皇后両陛下が行幸されました記念碑が建っています。

 

約25分程度のクルーズを終えて、再び桟橋へと戻ってきました。乗り場の所には資料館もあり、乗船券で入場できると言うので入ってきました。

展示室に展示してあった「鯛みこし」です。さすがは、鯛を大切にしている小湊の人の気持ちの表れですね!

遊覧船乗り場のすぐ目の前にある誕生寺の境内には、「鯛塚」なるものまであります。これはこの地で亡くなった鯛を供養する塚で、鯛に対する人々の敬意が分かります。

最後に、誕生寺の仁王門です。本殿は現在、修復工事のためうまく撮影できませんでした。

外房の海の神秘的な世界、皆様も是非一度お訪ねになってみてはいかがでしょうか?