【保存車両】北陸鉄道加南線6010系「しらさぎ」号(石川県加賀市)



皆様こんばんは、「てつきち」です。毎週月曜日は「てつきちの日」。今日の話題は、北陸は石川県加賀市からお送りいたします。

北陸を代表する温泉地「加賀温泉郷」。山代温泉、山中温泉、片山津温泉、粟津温泉を総称して言うこの温泉郷へは、かつて北陸本線の各駅から北陸鉄道加南線(かなんせん)がアクセスしていました。これは片山津線、粟津線、動橋線、連絡線、山中線の総称でした。加賀温泉郷を控えていたことから、1951年(昭和26年)からはセミクロスシートの観光電車を導入して、主に山代温泉や山中温泉へと向かう系統で走っていました。

翌1962年(昭和37年)には、6000系「くたに」号が登場しました。純然たる新車で、オレンジとクリームの「北陸鉄道カラー」。地元の伝統工芸品である九谷焼から名前を付けて、先頭部には九谷焼で出来た「くたに」のヘッドマークが取り付けられました。

その後1963年(昭和38年)に導入されたのが、この6010系「しらさぎ」号です。下回りや走行機器は従来車からの流用でしたが、車体は日本の高速電車では2番目となるアルミ合金製軽量車体が採用されました。その姿と、加南線終点に所在する山中温泉は鎌倉武士が浴する白鷺を見て発見されたという伝説から、「しらさぎ」号の愛称が与えられました。

扉間に転換式クロスシートを配し(車端部はロングシート)「観光電車」に相応しい作りだった6010系「しらさぎ」号と6000系「くたに」号は、たちまち加南線の主役となり、車内では民謡・山中節のメロディーまで流されていたそうです。しかし、加南線の黄金時代も長くは続かなかったのでした。モータリゼーションの発達で1962年(昭和37年)に粟津線、1965年(昭和40年)に片山津線が廃止されたのをきっかけに、北陸鉄道は鉄道線の全線廃止まで検討されました。これには地元自治体が猛反対し、合理化の結果、石川総線と浅野川線のみ残すことを決定しました。

と同時に、国鉄北陸本線の特急停車駅を大聖寺駅にするか動橋駅にするかについては沿線自治体間で激しい争いが続いた結果、国鉄が両駅の中間の作見駅を「加賀温泉駅」に改称した上で拠点的な特急停車駅とし、従来加南線各線を利用していた温泉観光客が加賀温泉駅経由でのアクセスに移行したことで当線の乗客数が激減していた経緯があり、1971年(昭和46年)7月11日に北陸鉄道加南線は全線廃止されたのです。

「しらさぎ」号と「くたに」号は、「加南線電車 さようならのヘッドマークを取り付けられて全線を運行。最終日の午後からは電車の乗車が無料開放となり、沿線住民の他、温泉観光客も加わって大混雑となりました。

そして最後、山代温泉駅に「しらさぎ」号と「くたに」号が並んで、北陸鉄道加南線の歴史に終止符が打たれたのでした。

この「しらさぎ」号と「くたに」号は、幸運にも静岡県の大井川鐵道に再就職が決まり、2編成揃って移籍しました。「しらさぎ」号は、性能が旧型だったことから部品確保や走行装置の確保が容易だったため、大井川鐵道では長らく主要車輌として活躍。時には有料急行電車としても活躍しました。

1989年(平成元年)に新金谷駅で撮影した6010系「しらさぎ」号です。ワンマン改造されたり、車内にジュース類の自動販売機が設置された他は、北陸鉄道加南線時代のままで走っていました。

1995年(平成7年)に千頭駅で撮影した時のものです。雨の日ということもあって、アルミ製の車体が輝いているかのようにも見えました。

大井川鐵道時代の6010系「しらさぎ」号の車内です。北陸鉄道加南線時代とはシートのモケットの色が違うのにお気づきでしょうか?車内には花も飾ってあり、この時代が一番生き生きとしていた時代なのかもしれませんね。

しかし2000年(平成12年)頃になると、さすがに車体のくたびれや部品確保の困難が出てきました。そして2001年(平成13年)に引退となり、長い事千頭駅構内に留置されていました。

その後2005年(平成17年)に本系列ゆかりの地である石川県江沼郡山中町(現・加賀市)での保存が決定しました。これは同年に市町村合併に伴い消滅することが決定した山中町より「地元の記念品として町内に展示保存したい」との申し入れがあり、それを快諾した大井川鐵道が本系列を同町へ無償譲渡したものです。

そして新金谷からトレーラーで運ばれ、現在は「道の駅山中温泉 ゆけむり健康村」に静態保存されています。

大井川鐵道から山中温泉へ里帰りした際に、北陸鉄道の社紋も復活されました。地元の人の「電車に対する愛情」をも感じます。

足回りにもガラスのはめられた、独特の形の乗降用ドアーです。大井川鐵道時代は、ここから「深い渓谷を見る事が出来る」と好評でした。

当時のままに残っている運転席です。右側には、大井川鐵道時代に取り付けられたワンマン装置が残っています。

大井川鐵道時代に取り付けられたワンマン装置です。ワンマン料金箱の操作やドアの開閉も、このスイッチで行っていました。

この電車も、少しくたびれかけた所が出ているのが気になります。でも「地元を走った証である」という話が長く受け継がれ、いつまでも残って欲しいと願わずにはいられませんでした。

最後に、姉貴分の6000系「くたに」号のお話も少ししたいと思います。共に大井川鐵道へ移籍しましたが、新性能電車故部品や走行機器の確保がままならない状態でした。そのためこの電車はトレーラー扱いになり、他の電車に牽引されないと走れない状態にまでなってしまいました。愛称も「くたに」から、南アルプスの赤石山脈に因んだ「あかいし」に変わりました。

その後小田急電鉄からデハ1906号車が移籍すると、この電車に牽引されて3両編成で走るようになり、サービス格差が大きかったことからデハ1906号車は「荷物車」扱いとなりました。

後に大井川鐵道がワンマン化されると、3両編成故ワンマン対応が出来ない同車は次第に活躍の場を失い、1994年(平成6年)の南海21000系電車第1編成導入に伴って本形式は運用から完全に離脱し、新金谷駅近くの側線に留置されていました。そして1996年(平成8年)に廃車解体されたのでした。

【惜別】さようなら!JR北海道「クリスタルエクスプレス」



皆様、こんばんは。「てつきち」です。1週間のご無沙汰でした。昨日は多忙のため、今週の「てつきち」は火曜日配信となります。

さてこの9月30日、20年間に渡って北の台地・北海道を走ってきたリゾート列車「クリスタルエクスプレス」がラストランを迎えました。最終日の札幌駅には、全国各地から多くの鉄道ファンが詰めかけ、最後の走りや入線シーンを写真や動画で撮影する姿が見られ、全国区のニュースでも取り上げられた程です!

そのリゾート列車「クリスタルエクスプレス」ですが、私は2001年(平成13年)の秋に、特急「フラノラベンダーエクスプレス」号として札幌~富良野間を走った時に乗車しました。隣のホームにいる赤地に白帯の電車は、当時の札幌近郊の顔でした711系電車です。引退した今となっては、もっと写真撮っておきたかった!という後悔で一杯です。

運転席部分を2階に上げて前面展望を重視した姿は、イタリアの特急電車「セッテベロ」に端を発し、日本では1961年(昭和36年)に名古屋鉄道[名鉄]「パノラマカー」としてそのスタイルを踏襲。その2年後の1963年(昭和38年)には小田急電鉄が3100形ロマンスカー「NSE(New super Express)車として受け継ぎ、以後の小田急ロマンスカーシリーズでも今日の最新鋭・70000形「GSE」車にまで繋がっているデザインです。

それでは、車内を見てみることにしましょうか。

まずは先頭車の車内から。一般座席からも前面展望を、ということで一般席はハイデッカー構造となっており、前面部にはモニターTVもあります。座席は特急用に相応しく、ゆったりとしたリクライニングシートでした。

中間車は2階建で、2階席はグループ客利用を意識したゆったりした4名定員のボックス席が並んでいました。このスタイル、JR東日本の251系特急「スーパービュー踊り子」号が登場した時も確か、一部の号車で採用されていました。

1階部分には電子レンジなどを備えたビュッフェカウンターがあり、軽食や飲み物の販売も行われていましたが、この時は生憎と営業休止状態でした。最近ではJR北海道の特急列車そのものの車内販売が全廃された、という残念なニュースがあるだけに、せめてこの様な観光列車では是非、車内販売をやって欲しいものですね。人件費その他のコストを考えると難しいものはありますが。

中間車にあったラウンジです。ここは喫煙室も兼ねていたので、灰皿の設備もありますね。「観光列車」となりますと、乗客をただ運ぶだけではなく、この様に指定の座席を離れてくつろぐフリースペースは是非、欲しいものです。そうなると、日光・鬼怒川へと走っていた東武特急1720系「DRC(デラックス・ロマンスカー)にあったサロンルームは、時代の先を行っていたんだな、と思っています。そこには自動販売機とジュークボックスがあり、ちょうど旅の気分転換に良かったなぁ、と今でも感じられます。

この特急「フラノラベンダーエクスプレス」号が富良野に到着する時、富良野ということで、さだまさし氏が歌う「北の国から」のスキャットが流れてきた時は思わず笑ってしまいました。

最盛期には多くのリゾート列車が走っていた北海道。それも今となっては懐かしい思い出と化してしまいましたね。

【憧れの箱根行路】ロマンスカーVSEの展望席で、限定弁当を味わう!



皆様こんばんは、「てつきち」です。このページも今までは気まぐれ更新でしたが、他のページもハイペースで執筆しているので、せめて週に1回はこのページも新しい話題をお届けしたいと思います。

そんな訳で今夜のお話は、「小田急ロマンスカーの限定弁当を食べる」というお話です!

小田急ロマンスカーに乗る度に、何気なく眺めていた車内販売のメニュー。その中の「事前予約限定弁当」というページに心惹かれました。そんな中、我が母校・國學院大學が箱根駅伝へ出場することが決定!

これは箱根町ゴールへ応援行かないと、ということで2019年1月2日の朝一番のロマンスカーを初日に予約。前展望は既に売り切れでしたが、後展望の最前列の席を確保できました。

やって来ました、新宿駅。50000形ロマンスカー「VSE」車が、箱根への旅路を前に発車を待っています。定刻になるとドアが閉まり、ミュージックホーンを鳴らして、新宿を出発です。

こちらが後展望の最前列です。本厚木駅近くで、人がいなくなったのを見計らって撮影させていただきました。

「てつきち様ですね。お弁当のご用意が出来ておりますので、お茶とご一緒にお持ちいたします。」と、ロマンスカーアテンダントさんが、お弁当とお茶を持ってきてくださいました。

こちらが、その「大名弁当」1,500円なり!二段重ねの御弁当で、白ご飯とおこわの二種類のご飯の部、焼き魚や天ぷら、野菜の煮物と言った和風のおかずが入ったおかずの部。江戸時代、飛脚が持っていた運びかごをモチーフにした容器に入り、見た目もとっても楽しいお弁当です。

さて、小田急ロマンスカーの「車内で食べるお弁当」と言えば、かつての日東紅茶、森永エンゼルが担当していた「走る喫茶室」時代にもありました。私が中学校2年生だった1986年(昭和61年)当時の森永エンゼル担当便のメニューから見てみますと、「スペシャルロマンス幕の内弁当」(700円・緑茶付)「花づくし弁当(押し寿司・のり巻・ざるそば)」(800円・緑茶付)「マス寿司」(あさぎり号のみ、900円・緑茶付)とあります。

なかでも一番お気に入りだったのが、「花づくし弁当(押し寿司・のり巻・ざるそば)」(800円・緑茶付)で、これを食べながら江ノ島特急「えのしま」号の3100形NSE車の展望席で、至福の気分にひたっていました。本線内では「騒音公害」という理由で鳴らしていなかったミュージックホーンも、江ノ島線内では思う存分に鳴らしており、これぞロマンスカーだ!という感じでした。

御殿場特別連絡急行「あさぎり」号限定だった「マス寿司」(900円・緑茶付)は、御殿場駅前にある和食屋さん「妙見」さんの名物商品で、古くから御殿場駅で販売されてきた「鱒の姿寿司」でした。小田急ロマンスカーでは、1955年(昭和30年)10月1日にキハ5000形ディーゼルカーで運転を開始した特別準急「銀嶺」号、「芙蓉」号の車内販売として売り出しを開始しました。ちなみにこの車内販売は、小田急サービスビューロー(現社名:小田急商事)が担当していました。

1968年(昭和43年)7月1日、御殿場直通列車がキハ5000、5100形ディーゼルカーから3000形SSE車に変わり、車内販売が森永エンゼル担当に変わっても、この「鱒の姿寿司」は、「あさぎり」号の隠れた名物となっていました。1991年(平成3年)3月に、連絡急行から沼津ゆき特急へ格上げされ、小田急とJR東海の共同運行になってもその人気は不動で、中でも新宿を10時過ぎに出た「あさぎり3号」では、車内でオーダーしておけば、御殿場駅で出来立てほやほやの「鱒の姿寿司」が受け取れる、という嬉しいサービスがありました。

後に「あさぎり」号の車内販売は、2011年(平成23年)3月のダイヤ改正で廃止されましたが、「鱒の姿寿司」は今でも、御殿場駅前のお店で購入することが出来ます、御殿場へ行かれた折には、是非いかがでしょうか?(火曜日はお休みです)

食後にコーヒー(350円)をオーダーすると、ビスケットがお茶請けに付いてきました。これは嬉しいサービスですね!小田急ロマンスカーのコーヒーは、豆からこだわって淹れているので、旨さもまたひとしおです。

箱根登山線内ですれ違った1000形の登山塗装車です。この塗装車は、小田原~箱根湯本間の区間運転をメインに使用されています。

美味しいお弁当を味わい、景色もワイドに味わって、すっかり小田急ロマンスカーの旅を満喫しているうちに「ロマンスをもう一度」のオルゴールが鳴って、間もなく終着駅・箱根湯本駅に到着する旨が告げられました。また駅伝ゴール地点の箱根町へは、駅前からノンストップの臨時急行バスが運行されている旨も案内されていました。

箱根湯本駅前の歩道橋から撮影した、50000形VSE車の編成美です。この後、臨時急行バスで箱根町ゴールへと向かったのでした。

小田急の新型特急ロマンスカー「GSE」を10倍楽しむ方法!


皆様お久しぶりです。「てつきち」です。ここの所、更新をサボっており気が付いてみたら11月も終わりになっていました。もう一つのブログの方は、1日1筆をモットーに毎日更新していますので、併せてご覧いただけると嬉しいです。このページも、せめて週に一度は書いて行けるよう努力いたします。

さて先日、撮影の仕事で箱根へと行ってきました。仙石原に1泊し、箱根ゴールデンコースや仙石原のススキなどを撮影してきましたが、帰りは、昨年秋にデビューしたばかりの小田急ロマンスカーの新車・70000形「GSE(Graceful Super Express)に念願かなって乗車することが出来ました!

箱根湯本駅の特急券発売窓口で、この「GSE」使用列車の空席がないか聞いてみたところ、展望席は売り切れだが一般席なら先頭の7号車に空席があるとのこと。すぐさま予約し、1番線ホームに向かいました。

1番線ホームには、新宿駅からの旅を終えてきた70000形ロマンスカー「GSE」が、折り返し運転に向けて車内清掃をしているところでした。

70000形ロマンスカー「GSE」のボディです。小田急ロマンスカー伝統のオレンジ色主体のカラーで、優美さを感じます。またこのロマンスカーは、展望席付きの過去のロマンスカーとは違い、連接車構造ではなく各車両が分かれたボギー車構造となっているのが特徴です。

車内清掃が終わり、いよいよ車内へとご案内といったところで耳寄りなアナウンスが流れました。

「只今から、1号車先頭部のところで撮影会を行います。参加ご希望の方は、1号車先頭部までお越しください。」

1号車の所では、家族連れなどが列を作っていました。車掌さんの帽子をかぶって、記念撮影ができるそうです。私も記念に1枚、撮影してきました。

それでは70000形ロマンスカー「GSE」の車内を見てみることにしましょう。

「GSE」の一般客室です。従来のロマンスカーに比べて、居住性などが向上していると言われています。見ているだけでゆったり感を感じます。

編成中4号車にある、車椅子スペースです。この部分は、リクライニングシートも1人掛になって、車椅子を接続できるようになっているのが特徴です。

4号車デッキにある、清涼飲料水の自動販売機です。最近では特急ロマンスカーでも車内販売営業休止の列車が多くなったので、有り難い存在です。でも、箱根特急ではやはり車内販売があると便利なものですね。

「GSE」の座席です。リクライニング角度は、従来の50000形「VSE」や60000形「MSE」よりも深めになっており、居住性が増しています。また、現在のニーズに合わせ、各座席に携帯電話充電用のコンセントが設置されているのが特徴です。

7号車の展望席です。定員は16名。従来の50000形「VSE」より窓は広めに作られており、展望の迫力が増してきます。特徴としては、荷物棚を廃止して各号車の車端部に「バゲージスペース(手荷物置き場)」を設置したことがあります。箱根行き特急、ということでインバウンド利用者も多いこの小田急ロマンスカーでは、便利な設備ですね。ちなみに中国語ではこの特急ロマンスカーの事を「浪漫特快」と呼んでいます。

7号車の展望席から見た車内です。展望室以外の客室も、天井の荷物棚がない分窓が広く取られているのが特徴です。これは列車の旅が楽しくなりそうですね!

私たちを乗せた特急ロマンスカー「はこね30号」は定刻に箱根湯本駅を出発しました。この車内では、携帯電話用のコンセントの他にもフリーのWi-fiがあります。外国人は、気に入るとすぐにFacebookやInstagram等のSNSで情報を発信してくれますので、この様なWi-fi機能も今では観光列車では標準装備となっています。これで車内から、リアルタイムの乗車リポートを発信することも出来ますね!

車内エンターテインメント「ロマンスカーリンク」です。お手持ちのスマホやタブレット、ノートPCなどで専用のページにアクセスすると、「GSE」車内限定のエンターテインメントを楽しめます。オーディオサービス、観光ガイド、鉄道ファン必見の小田急電鉄紹介ページ。中でも人気なのが、こちらの画面にもありますように運転席からのリアルタイムの展望画像を楽しめる、という点です。前展望、後展望両方切り替えることが出来、展望席で見るのと同じ風景を見ることが可能です。このサービス、今の飛行機のエンターテインメントサービスも顔負けの充実ぶりですね!

車内販売のロマンスカーアテンダントさんが回ってきましたので、コーヒーをオーダー。ビスケット付きで350円でした。小田急ロマンスカーのコーヒーは、豆からこだわっているので本格的な味わい。コーヒータイムも楽しくなります。これが一昔前でしたら、日東紅茶でした。私にとっては「日東紅茶」と言えば小田急ロマンスカー「走る喫茶室」のイメージがありましたので、ロマンスカーの中でのティータイムは旅への楽しみでもありました。

向ヶ丘遊園駅を通過した辺りで、車掌さんが7号車の展望室へとやってきました。

「間もなくこの列車は、多摩川の鉄橋を渡ります。運が良いと、羽田空港を離発着する飛行機や東京タワー、東京スカイツリーをご覧いただくことが出来ます。」

展望室には他のお客様がいらっしゃったので詳しい風景は見えませんでしたが、確かに彼方に東京スカイツリーらしき塔があるのが見えました。この様にお客様を楽しませよう、という小田急ロマンスカーの乗務員さんのサービス精神には脱帽ものです。

その後、代々木上原駅を通過して車窓左手に新宿新都心のビル街が見えてきた辺りで、間もなく終着駅・新宿に到着する旨告げた、最後の車内放送がありました。それはまた、この70000形ロマンスカー「GSE」に乗りたくさせてくれる様な、心温まる車内放送でした。

新宿駅に到着した70000形ロマンスカー「GSE」です。慌ただしく車内整備が行われ、折り返し「ホームウェイ81号」として片瀬江ノ島まで1往復の旅に出発していきました。

小田急ロマンスカーの運用情報(展望室付き特急のダイヤ)は、小田急電鉄ホームページから確認することが出来ます。皆様も、この楽しい70000形ロマンスカー「GSE」にて、箱根へお出かけになってみてはいかがでしょうか?

小田急ロマンスカー「走る喫茶室」が限定で復活!


新宿から箱根や江の島、御殿場へと走っている小田急ロマンスカー。1949年(昭和24年)の1910形ロマンスカーデビューから、はや68年。

特に今年2017年は、小田急ロマンスカーを代表する名車・3000形SE(Super Express)車がデビューして60周年、ということでこの7月に様々なイベントが行われました。

その中で7月6日と7日、箱根特急の一部列車で昔懐かしい「走る喫茶室」の営業が再開され、ロマンスカーアテンダントさんが当時の制服で乗務し、さらに当時の人気メニューも販売、という嬉しい内容!

さっそく、箱根湯本駅から新宿駅まで小田急ロマンスカーの旅を楽しんできました。

箱根湯本駅に勢ぞろいしたロマンスカーアテンダントさんです。
 


こちらは、当時「走る喫茶室」の営業を担当していた日東紅茶、森永エンゼルの制服を着たアテンダントさんです。左側の紺色の制服が日東紅茶、右側の白い制服が森永エンゼルの制服です。

小田急ロマンスカー「走る喫茶室」の歴史は古く、1949年(昭和24年)の1910形ロマンスカーデビューの際、中間車サハ1960形の車内に喫茶カウンターを設け、日東紅茶による紅茶のシートサービスを始めたのが最初です。当時は電熱コンロなんて言うものはありませんでしたから、紅茶を沸かすためのお湯は、何と練炭コンロを使用していたといいます。

その後、1951年(昭和26年)デビューの1700形ロマンスカー、1955年(昭和30年)デビューの2300形ロマンスカーにも喫茶カウンターが設けられ、小田急ロマンスカーと言えば「走る喫茶室」とまで言われるようになりました。

1963年(昭和38年)の3100形ロマンスカーNSE(New Super Express)車デビューの時から森永エンゼルも加わり、2社体制で喫茶営業が行われてきました。

しかし、運転形態の見直しや旅客ニーズの変化から車内販売営業の形態も変わり、1993年(平成5年)には日東紅茶が、1995年(平成7年)には森永エンゼルが撤退し、シートサービスも姿を消しました。

2005年(平成17年)にデビューした50000形ロマンスカーVSE(Vault Super Express)車では、久しぶりにシートサービスが再開されましたが、これも合理化のためワゴン販売形態になってしまいました。

今回は、3000形SE(Super Express)車がデビューして60周年ということで、「走る喫茶室」のシートサービスが復活!果たして、どんな内容なのでしょうか。


その限定メニューは、森永エンゼル担当便で人気のあった「森永プリンとアイスココア」でした!800円で、ココアのグラスは記念に持ち帰ることが出来ました。森永プリンは、町中のコンビニで売っているものと同じですが、ロマンスカーの展望席で食べると、味わいもひとしおでした。ココアも、キンキンに氷が入って冷え冷え。夏に相応しい味でした。

惜しむらくは、日東紅茶担当便で人気のあった「クールケーキ(アイスクリームをカステラで巻いたロールケーキ」がなかったことでしょうか。この「クールケーキ」と月替わりのフルーツティーが、日東紅茶担当便での何よりもの楽しみだっただけに、これも是非復活してほしかったな!

町中の喫茶店とはまたひとあじ違った雰囲気で、展望席でのティータイムを楽しみ、新宿駅到着です。


新宿駅での50000形VSE車とアテンダントさんです。やはり小田急ロマンスカーと言えば、「走る喫茶室」のシートサービス。また、何かの機会で復活してもらいたいものです。