湯の町熱海を巡るのは、「湯~遊~バス」がいちばん!(静岡県熱海市)


日本でも有数の湯の町・静岡県熱海市。その熱海の町中には、グルグルと循環する観光路線バスが走っています。

その名は伊豆東海バス「湯~遊~バス」。ボディは黄色く塗られており、アートユニットUWABAMI」による熱海の観光スポットのイラストが描かれています。あたみ桜、梅園、温泉など熱海を代表する楽しいイラストですね。

車内にはられている、アートユニットUWABAMI」の解説です。この楽しいイラストのあるバス、乗る前から、ワクワクしてくるようなバスですね。

「湯~遊~バス」が出発するのは、熱海駅前のバスターミナル。定刻の約5分前に、黄色いバスが入線してきました。このバスは大人が乗車1回で250円ですが、町中を回る場合は「フリーきっぷ(1日乗車券)700円を買うのがお得です。

こちらが「湯~遊~バス」車内です。2人掛けの座席が並んでいる観光仕様のバスです。最前列の座席には地元のボランティアガイドの方が乗車し、見どころや車窓の案内をしてくれます。

「このバス、特別料金かかるのかしら?」女性二人連れが運転士さんに聞いていました。

「いえ、かかりませんよ。乗車1回で250円か、700円の一日乗車券でご利用いただけますよ。」と運転士さんは答えていました。

定刻になり、「湯~遊~バス」は熱海駅を発車、いくつかのカーブを曲がって海岸沿いの国道135号線に出ます。

まずは4番目の停留所「お宮の松」で途中下車してみる事にしましょう。

ここには、熱海の知名度を一気にアップさせた尾崎紅葉の「金色夜叉」の舞台として知られている松があります。現在の松は二代目だそうで、そばには初代の松の切り株も保存されています。

熱海の海岸で、貫一とお宮が別れるあの名シーンが、銅像にて再現されています。
「♪熱海の海岸散歩する・・・」と、BGMに「金色夜叉の歌」が流れているのも雰囲気あって良いです。

「今の世の中だったら、立場逆転してお宮がやり返すでしょうね。」居合わせた方の一人が言っていました。

また時代の流れでしょうか、「暴力を助長するものではありません」という注意書きが銅像にはありました。またここにも市民ボランティアガイドさんがいて、「金色夜叉」のお話や、二人のその後、お宮の松についての色々な話をして下さいます。

そこから観魚洞トンネルをくぐり、次は「錦ヶ浦入口」で降りました。トンネルを出るとガイドさんが、「左手の風景をご覧ください」と言ったので見ると、そこは断崖絶壁の海岸線になっており、車内の乗客からは歓声があがりました。

「少し怖いけど、すごいね。」

「自然の力って、見事なのね。」口々に言います。

ここ錦ヶ浦は、熱海でも有数の景勝地で、岩場がゴツゴツした崖の海岸が目を惹きます。下をのぞき込むと一瞬怖いですが、その風景は訪れる人を楽しませてくれます。ちょうど辺りが散策路になっており、眼下にこのような海岸線を一望する事が出来ます。

この錦ヶ浦からは、天気がいいと初島や伊豆大島を望む事が出来ます。(上の画像は初島です)初島へは、熱海港から高速艇で約25分。南国リゾート気分が気軽に味わえる島として人気を集めています。

また高台には、熱海城の天守閣がそびえているのが見えます。ここは歴史上の名城ではなく、観光向けに作られたお城で、城内には展望台の他、城郭史料館、浮世絵秘画館、無料ゲームコーナーなどがあります。

後続のバスに乗り継ぎ、坂道をえっちらおっちら上って行くと、次は「熱海城」バス停です。

ここからの熱海市街の眺めが最高で、「熱海海上花火大会」の時は、隠れた「特等席」になります。またここから歩いて3分の所には、最早全国で唯一となった「大人の遊艶地」熱海秘宝館があります。尚、熱海城、熱海秘宝館とも、このバスの「フリーきっぷ(1日乗車券)を見せると、入場料が割引となるサービスがあります。

熱海城の高台を下り、国道135号線を走ります。そして4分で「アカオハーブ&ローズガーデン」に到着します。ここは世界のバラとハーブを集めた植物園で、眼下に見える海岸線がとても美しいことでも知られています。ここでも、「フリーきっぷ」の割引が適用されます。尚、入場料は季節に応じて変動しますのでご注意ください。

入場料を払うとまずはシャトルバスに乗せられ、一番最高所の日本庭園まで連れて行ってもらえます。ここから下りながら園内をお楽しみください、という趣向です。バラのシーズンを外してきたので園内は静かでしたが、今度はバラの時期に再訪したいものですね。

また、売店で売っている「ラベンダーソフトクリーム」が大人気です!1本380円なり。ラベンダーの香りと、甘いミルクの味がマッチしていて、ここを訪れる人のほぼ9割の方がオーダーするほどの人気なのです。

後続のバスに再び乗り、国道135号線を走ります。ホテル大野屋のところで分岐して、次の目的地は「起雲閣西口」です。

ここから徒歩1分の「起雲閣」は、大正時代の富豪・内田信也の別荘として建てられたもので、後に「鉄道王」根津嘉一郎の手に渡り、戦後には旅館として営業していました。旅館時代には太宰治、志賀直哉、谷崎潤一郎など多くの文豪に愛されていたことでも知られています。

こちらが起雲閣の旧ローマ風呂です。1999年に旅館としての営業は終了しましたが、現在では博物館として熱海市が管理しており、当時の建物や庭園の見学が可能となっております。ここも「フリーきっぷ」で割引が適用されます。

その次は再びバスに乗って、2つ目の「大湯間歇泉」で下車です。

徳川家康公ゆかりの大湯が噴き出る大湯間歇泉までは歩いて1分。今でもお湯が勢いよく周期的に噴き出すことを見る事が出来ます。

熱海に来たら是非温泉に入りたい、ということで、大湯間歇泉から更に歩く事2分で、温泉「日航亭大湯」に着きます。かつては旅館でしたが、現在は日帰り専門の温泉となっています。

ここは自家源泉のお湯を贅沢にも源泉かけ流しで楽しめる温泉で、男女別の大浴場と露天風呂(日によって男女の入れ替わりあり)、家族風呂、休憩室などがあります。海が近いせいでしょうか、お湯は少ししょっぱめで、身体がよく温まります。休憩室では、お昼には丼物などの軽食も食べられるそうです。飲食物の持ち込みも出来るので、お弁当持参で来て、ここでのんびりとお湯につかるのも良いでしょう。

「大湯間歇泉」を出ると、バスは車窓右手に「小沢の湯」を見て走ります。ここでは、ゆで卵を実際に温泉の熱で作って食べる事が出来るので有名です。

最後のバス停「咲見町」を出るとバスは一気に坂道を登り、程なく終点「熱海駅」へと戻ってきます。

またこの「湯~遊~バス」「フリーきっぷ」を持っていれば、伊豆山神社、伊豆山温泉方面へ向かう一部のバスも、その日限りで乗り降り自由になるので便利です。

熱海の市内観光などに便利な「湯~遊~バス」を是非活用してみてはいかがでしょうか?平日は30~45分間隔で13便、土日祝日には15~30分間隔で18便を運行しています。